【JITF2020】松下佳世、平山敦子「出版不況の時代に『紙の本』を出す方法:通訳者コラボ本誕生の裏側」
松下佳世
立教大学異文化コミュニケーション学部・研究科准教授。日本通訳翻訳学会理事。会議通訳者。朝日新聞記者としてニューヨーク特派員などを務めたのち、サイマル・インターナショナルの専属通訳者に。専門は通訳翻訳研究とメディア研究にまたがる学際的な研究分野であるニュース・トランスレーション研究。学生を指導する傍ら、サイマル・アカデミーのインターネット講座でプロを目指す通訳者の育成にもあたっている。主な著書にWhen News Travels East: Translation Practices by Japanese Newspapers(Leuven University Press, 2019)、『通訳になりたい!ゼロからめざせる10の道』(岩波書店、2016年)など。
平山敦子
会議通訳者。大学時代のアルバイトがきっかけで通訳の世界に入り、約25年間の大半をフリーランスとしてこの仕事に携わる。政治家、経営者、経済学者、建築家、アスリート、スーパーモデルの通訳など活動は多岐にわたり、その舞台も、同通ブースはもちろん、軍艦の操舵室から刑務所、ビッグベンの文字盤の裏側まで多種多様。こうした通訳現場での体験や、通算12年の海外生活と43カ国97都市の滞在を通じて得た視点を4コマ漫画「あずきの通訳日記」として毎週月曜日に発表している。「書いて、描ける」通訳者を目指して爆進中!執筆歴:2016年から約2年半・26回にわたる連載「平山敦子のガジェット天国」(アルクオンライン版)。実は大昔にビジネス書の出版翻訳の経験も。
出版不況の時代に「紙の本」を出す方法:通訳者コラボ本誕生の裏側
仕事がないなら、自分たちで作ろう−−。そんな呼びかけに、新型コロナウイルスの感染拡大で多くの仕事を失った国内外の通訳者約40名が賛同して立ち上がった出版企画。JACIのメンバーである以外にほとんど接点がなかった多くの通訳者が「コロナなんかに負けてたまるか!」と一致団結し、企画から出版まで2ヶ月という短期間で『同時通訳者が「訳せなかった」英語フレーズ』(イカロス出版)を世に送り出しました。可能にしたのは、各メンバーのコミットメントの高さと、完全リモート環境下での徹底した分散型ワークフローの構築です。その仕組みづくりの極意を同企画プロデューサーで編集長の松下佳世が解説。涙と笑いにあふれた執筆の日々を看板ライターで漫画・イラストも手がけた平山敦子が振り返ります(ほかのメンバーの飛び入り参加もあるかも?!)。 いずれ自分の本を出したいと思っている全ての通訳者・翻訳者の皆さん、必見です。