【JIF2017】平井美樹「ノーミス、完璧でパーフェクトな通訳とは?フィギュアスケートから学ぶ通訳者としての伝える力」
平井美樹
学生時代にESPN Sports Centerを翻訳するアルバイトから通訳の道に入る。NHKの大リーグ、NBA, NFL放送の通訳スタッフ、広告代理店の社内通訳を経て現在はニュース、国際関係、安全保障、企業買収からエンタメ、相撲の英語放送までをこなす放送、会議通訳者。日本スケート連盟の通訳者も務める。日本から海外へのPR、スピーチのコーチング、メディアトレーニングなども手掛ける。
ノーミス、完璧でパーフェクトな通訳とは?フィギュアスケートから学ぶ通訳者としての伝える力
一言にスポーツ通訳といっても、優美な舞いで観る者の心を惹きつけるフィギュアスケートから、個人技と組織力がモノをいうサッカーまで、様々な現場があります。このようなスポーツの現場ではどのような通訳者が求められるのでしょうか。通訳技術は当然として、時には場の空気を読んだ上で訳を工夫することも大事です。技術点ばかりにフォーカスするあまり、芸術点をおろそかにしていませんか?スポーツを好きで理解していれば通訳ができるのか?ルールから競技用語、文化、“明日に向けて修正します”、“持っている”という表現などをどう訳しますか?軽く見られがちなスポーツ通訳ですが、実は落とし穴が一杯です。今後多くのスポーツイベントを開催する日本。参加者が自分に合った現場を見つけるきっかけになればと思います。本講演では実際の現場の映像や音声を使用し、訳を講評しながら、スポーツ通訳の現場を疑似体験して頂きます。参加者には腕試しの時間も。
・スポーツの現場:スポーツ通訳という職業は無い?どうお仕事を得るか?
・スポーツの放送現場:生放送でテレビ局やアスリートが通訳に求める条件
・アスリートの言葉:“調子は良いです”“練習は裏切らない”をどう訳すか?
・スポーツと政治、スポーツ外交:表に出てこない通訳の現場
・ケーススタディ(スポーツ通訳を体験してみましょう!)
・アスリートから学んだこと:トレーニングの積み重ねと本番力
・SNSとの関係性
フィギュアスケートを例にとって、メダリスト、スター選手、草の根の競技者、全てのスポーツを愛する人々に納得してもらえる訳を出すにはどうしたらいいのか?を共に考えていきます。氷上では選手一人の戦いですが、通訳者の仕事も孤独な戦いです。最高のパフォーマンスを瞬時に出すことが通訳にとっての勝利!