【JIF2018】中曽根俊、溝田樹絵「『5つのP』がすべての基本(Perfect Preparation Prevents Poor Performance)」
中曽根俊
ウェストヴァージニア大学卒業。フリーランスの通訳・翻訳者として、NHK衛星スポーツでのアメリカ3大スポーツ中継番組やCNNワールドスポーツでの翻訳・ボイスオーバーなどに携わる。主な通訳経験は、千葉ロッテマリーンズ球団ボビー・バレンタイン監督専属通訳、第1回World Baseball Classic優勝監督・MVPインタビュー通訳、MLBワールドシリーズ・NFLスーパーボウル中継での表彰式同時通訳、プロ野球オールスターゲームのオフィシャル通訳、イチロー選手マイアミ・マーリンズ入団会見通訳、東レ・パンパシフィックオープン・オフィシャル通訳など。
溝田樹絵
東京大学経済学部経済学科卒。一般社団法人日本野球機構にて世界野球プレミア12やWORLD BASEBALL CLASSIC、アジアプロ野球チャンピオンシップ、日米野球、各強化試合・壮行試合など侍ジャパンが出場する国際試合の現場を内外双方から経験。
「5つのP」がすべての基本(Perfect Preparation Prevents Poor Performance)
野球界で必要とされる通訳って、どんな場面に登場するのでしょう。競技用語を知っていれば大丈夫!ということばかりではありません。むしろ、それ以外のことを求められるシーンが多いかも…。あらゆる場面で適切な通訳や対応をするためには、先回りして考え、的確な準備をすることが必要になります。正しい準備をすることが、全ての基本になるのです。
プロ野球界でアメリカ人監督の通訳をする際にも、様々な準備が必要でした。そもそも野球の監督に必要な準備とは何でしょう?対戦相手の特徴やどのような選手を擁しているかを把握し、自軍の選手は誰を起用すればもっとも効果的か、また、自軍の選手の健康状態はどのレベルにあるか、などなど、多くのことを戦う前に知っておかなければなりません。それらの情報は日本人スタッフが日本語で用意するので、通訳が的確かつタイムリーに英訳しなければ、監督には必要な情報が揃いません。では、「的確かつタイムリーな英訳」のために、通訳がする準備とは?
また、試合中、審判の判定に対して監督が猛抗議!ものすごい剣幕で審判に食ってかかる監督!その時、通訳は冷静に訳す?それとも、監督同様に怒りを露わにする?
プロ野球界での経験から各現場でのエピソードを基に、野球界で通訳をする際に必要な心構えをお伝えします。