【JIF2018】セス・リームス&トム・エスキルセン「通訳者の仕事ポートフォリオの考え方」

セス・リームス

おおむね日本で育ったセス・リームスは、19歳のときに米国での大学教育を中断して来日し、国内の翻訳会社で1年間修業した。化学で学士を修得したが、これが後に材料科学、化学工学、半導体、原子力エネルギー、コンピューターや電気通信などの分野で活動するにあたり、技術知識の土台として活かされることとなった。英日・日英の翻訳者として、同時・逐次(デポジションを含む)通訳者として、そして翻訳・通訳サービスを提供する会社経営者として30年以上の経験を有する。主に民間企業のマーケティングや営業分野を主戦場とするが、他にも民間企業の法務、技術、財務分野も対応可能。活動実績がある業界には自動車、モバイル通信、日用品、製鉄、贅沢品、小売および卸売流通、フィンテックなどがある。

トム・エスキルセン

トム・エスキルセンは日本でプロテスタントの宣教師の家庭に生まれ育った。日本の大学の言語学科を卒業し、1年間 英会話を教えた後、バックパッカーとしてインド、ネパール、バングラデシュなどを放浪した。貧困を目の当たりにしたことをきっかけに農村開発や環境問題に取り組む日本のNGOに関わるようになり、通訳や翻訳を経験した。本国との接点を持とうとロサンゼルスに移り住み、3年間、フリーの翻訳者として化学特許などの英訳に従事した。日本に戻った後はNGOへの関わりを継続しつつ通訳者としての自立を目指した。幸運な機会やエージェントへの紹介によりドットコム全盛期にソフトウェアやインターネット関連の企業、第三世代移動通信規格化に関わる企業の通訳に従事するようになった。その後、サイバーセキュリティ、仮想化技術、プログラミング、医療機器などの分野にも範囲を広げた。近年は、宗教間対話、社会に関わる仏教などに関連した通訳にも従事している。バングラデシュの少数・先住民族の問題に取り組む日本のNGOジュマ・ネットの共同代表も務める。

通訳者の仕事ポートフォリオの考え方

本セッションのテーマは大きく2点。「仕事はエージェント経由で獲得するべきか、それとも直接取引を目指すべきか」、そして「ビジネスの現場で期待される通訳者の振る舞いとはなにか?」です。日本ではエージェント経由のみで活動されている通訳者が多いなか、直接取引の戦略的利点や課題などを説明しつつ、通訳者のタイプに適したポートフォリオの考え方を提示します。同時に、一般的に語られる教科書的な「通訳者のあるべき姿」はビジネスの現場に耐えうるのか、という問題を検討した上で、クライアントに選ばれ続ける通訳者の在り方について考えます。

本セッションは基本的に観客の質問に答えるAMA(Ask Me Anything)形式で進行します。可能な範囲でなんでも答えますので、ぜひ積極的に質問してください。


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