第20回|祝☆20回大感謝祭!!ガジェット天国 Ver.1.1.1
Posted July 19, 2018
約2年前にスタートした本連載も今回でなんと20回目!!この場をお借りして、厚~く御礼申し上げます!!!
「祝☆20回大感謝祭!!ガジェット天国 Ver.1.1.1」と題して、過去の記事を振り返り、ご紹介したアイテムの「その後」や「さらに便利に使いこなすアイデア」など、2回にわたってお伝えしていきます。
タイトルの「Ver.1.1.1」はソフトウェアのリリースをもじっています。元のバージョン(Ver.1.0)の「改善版」あるいは「バグ修正」のようなものとお考えください。数字については「それっぽい」ものを選んだだけで、特に理由はありません(笑)。
出張といえば、先日仕事で初めて中国に行きました。GFW(グレート・ファイヤーウォール)のことは噂には聞いていましたが、正直甘く見ていました。上海は大都市だし、香港やマカオと同じようなものだろうとタカをくくっていました。
当局の方針の是非はノーコメントとさせていただき、ただ「事実」だけを申し上げますが・・・いや?ナメてかかっているとエライ目に遭いますね。
Google絡みの一切のサービスはもちろん、LINEやWhatsApp、Facebookも使えません。でも、何が一番困ったって「ネット検索」が出来なかったことです。通訳の資料に書いてあることを調べたりするのはもちろん、ちょっとした確認でもネットに頼っていましたので、その大切さを思い知りました。
↑こういう画面が出てきてつながらないのです。ヘルメットをかぶった犬よ…誰なんだお前は?笑
訪問都市や渡航の時期によって状況は変わるでしょうし、筆者自身が大した経験値を持ち合わせてはいないのですが、これから中国に行く人にアドバイスするとしたら、以下の3点になります。
- 日本にいる間に対策しておく。
- 複数の対策を講じておく。
- 中華アプリを活用する。
筆者は「1」を怠ったために苦労しましたが、たまたま複数のメールアプリを入れていたので、そのうちの一つでGmailの送受信だけは続けることが出来ました(それについては次回詳しく書きます)。
あと二つ、現地で役に立ったアプリがありました。一つは、第1回の記事でご紹介した地図アプリ「maps.me」。もう一つはこちらです。
「デジタル革命」の話題になると必ず引き合いに出されるため、名前はご存知の方も多いと思います。日本でいうLINEのようなもので、チャットはもちろん、写真のやり取りや通話が出来ます。家族や恋人など、日々連絡を取る人とは日本にいるうちに「開通」しておくことをお勧めします。
ただ、このアプリを紹介する理由はほかにあります。それは内蔵されている「検索」機能。検索に関しては、百度(バイドゥ)やWikipedia、Yahooのアプリをダウンロードしてみたりと、現地で色々試みたのですが、日本語においては結局ほぼ全滅でした。そんななか、もっとも健闘したのが意外や意外、WeChatの検索機能だったのです。
もちろん完璧ではありませんが、検索語を工夫すれば目当ての情報までたどり着くこともあります(アプリ画面下のメニューバーの「発見」を開くと「検索」がリストに出てきます)。絶望的な状況に陥ったらぜひ思い出してください(笑)。
とはいえ、日本にいる内に対策していくのが一番です。参考になりそうなサイトをいくつか挙げておきます。
第3回 通勤バッグ軽量化大作戦
ここでご紹介したモンベルの傘の骨が折れてしまいました。プラスチック製の特殊な骨なのですが、モンベルショップに持ち込むと修理してくれます(宅配便による送付も可)。こちら、軽さを優先して強度が犠牲になっていたのかと思いきや、欠陥部品による不良品とのことでした。修理費用は持ち込みの時点では「800円くらい」と聞いていたのですが、10日くらいして連絡があり、無料で新品と交換することになりました。
この回では空港の「指紋認証ゲート」をご紹介しましたが、その後(2017年10月)、なんと羽田空港に「顔認証システム」が降臨!! 顔を撮影してパスポートの顔写真と照合するだけなので、トータルの処理時間は指紋認証よりも速い!しかも指紋認証と違って事前に登録不要!!
さぞかし人が殺到か…と思いきや、私が使った時にはガラガラでした。空港スタッフの呼び込み虚しく、皆さん目もくれずに長蛇の列に加わっていくのです。不思議でたまらずSNSでつぶやいたら「出入国スタンプを押して欲しいのでは?」というご意見を頂きました。
スタンプの目的は「旅行の思い出に」というセンチメンタルなものもあれば、将来どこかの国のビザを申請する時のために「渡航歴を記しておきたい」という実用的なものもあるでしょう。
日本からの出入国記録であれば、法務省から取り寄せることができます。但し、あくまで「出入国」なので、日本を出国した便の降機地、帰国した便の乗機地だけが記録されており、乗り継いで行った最終目的地の情報はありません。法務省のサイトはこちら。
これから先利用するフライトを記録していくのであれば、こちらのアプリはいかがでしょう。
App in the Air
私はこのアプリをまだ旅行や出張で実際に使ったことはないのですが、スマホにアプリを入れただけで、過去の搭乗券や航空会社の旅程メール、ロイヤリティプログラムなどの情報をもとに複数のフライトが自動で登録されていました。
万が一、自動で登録されない場合には、搭乗券のQRコードをスキャンするなど手入力でもフライトは追加出来ます。その他、現地の天気や空港情報など、旅に便利な機能が備わっています。
訪れた国を記録したいだけであれば、こちらがお勧めです。
Visited World Map
訪問国を「整理・可視化」するためのアプリです。訪れた国をリストから選ぶと、その国を塗りつぶした地図が表示され、訪問国数とともに、世界の何%に相当するか自動的に計算してくれます。
筆者の「43カ国」はそこそこ多い方だと思っていましたが、比率にするとわずか17.8%。地図を見ると確かに白いところだらけです。世界は広い!と感嘆することしきり。まだ見ぬ新しい国への旅心がくすぐられます。
幼い頃に「地球儀をワクワク眺めていた頃の気持ち」を思い出すこと間違いなしのアプリ。地図はSNSなどで共有できますので、ジェットセッターぶりを「ドヤる」もよし(笑)、旅仲間と一緒に励みにするもよし、でございます。
この回で紹介した請求書作成アプリが更に強力な進化を遂げています。
Invoice Bee
【改善点】
- 税金が二つまで設定できるようになった
- 領収書などの画像が添付できるようになった
以前は英語で請求書を作成する時だけ使っていたのですが、最近は日本語の請求書にもこちらを使うようになりました(郵送が必要な場合のみ、引き続き「Misoca」(下記参照)を利用しています)。
惜しいのは、使用言語を切り替えると過去に作成したものにまで反映されてしまうことですね。まぁ、発行するたびに言語を選べば良いだけのことなのですが・・・。
Misoca – 見積・納品・請求アプリ
Misocaも負けていません。こちらはなんと、iOSだけでなくアンドロイドにも対応するようになったんですよ!
こうやってユーザーのために継続的に開発を続けてくれているアプリは本当に応援したくなりますね。
というわけで、そろそろ紙面も尽きてきましたので、続きは次回の「リリース」にて!「ガジェット天国 Ver.1.1.2」は第8回以降の記事についての「アップデート」でございます。乞うご期待!!
平山敦子
Atsuko Hirayama
会議通訳者。得意分野は司法、軍事、IT、自動車など。元米国大統領、経済学者など著名人講演の同時通訳も多数。この仕事を目指したきっかけは大学在学中のアルバイト。スポーツイベントのバイリンガルスタッフとして働いていたが、ある日現役のプロ通訳者と同席、その仕事ぶりを目の当たりにし衝撃を受ける。
「私もこんな風になりたい!」とアルバイトに精を出す(?!)うちに、いつしかそれが仕事に。通訳界では知る人ぞ知るガジェットおたく。パフォーマンスを最大化してくれる優れモノの道具を求め日々研究中。