第22回「外」でも大活躍!!ブースのお供のグッズ達

Posted November 13, 2018

季節は秋。通訳業界にとって一番の繁忙期であります。某ベテラン通訳者いわく「繁忙期に仕事が来るのは当たり前。閑散期にも引っ張りだこになってこそ本当の『売れっ子』」だそうですが…。年間を通じて必要とされる通訳者になるための「信頼」や「実力」を獲得するのも、繁忙期の仕事ぶりがあってこそ。多忙を言い訳に対応や仕事の質が雑になりがちな時期だからこそ、丁寧な仕事を心がけたいものですね。

繁忙期はどこの分野でも人材が不足しているため、派遣会社は「常連の顔ぶれ」以外の通訳者も視野に入れて問い合わせの連絡をしている印象です。つまり、通訳者にとっては日常的に請けている仕事よりもワンランク上の案件の問い合わせが来るチャンスというわけです。

それを請けるのも勇気、あえて断るのも勇気ですね。そして、チャレンジする時は、実力の「2割増し」程度の難易度が理想だと言われています。また、請けると決めたからには、前日には仕事を入れず丸々準備に充てるなどして、いつもの倍の備えで臨むと良いと思います。そうやって成功体験を重ねるうちに、そのレベルの仕事がいつしか自分の「定番の仕事」になっていきますので…。

この時期に「ブース・デビュー」を果たす方もいらっしゃるかもしれません。そんな皆さんのために、今回はブースで重宝する様々なグッズをご紹介します。もちろん、ブース以外でも活躍すること間違いなしです!!

今回のトップバッターは・・・

STANLEY 真空マグ 0.23L

「ショート」や「Sサイズ」のコーヒーを入れるのにちょうど良いサイズです。このマグの一番のポイントは「飲み口」。まるで買ってきたコーヒーに付いている蓋のような穴が開いていて、飲みやすく、冷めにくいのです。これなら、万が一倒したときにも被害が最小限で済みますしね。

もう一つの蓋で完全密封できるのでカバンの中に入れて運んでも安心。手に下げて持つこともできるので、ブースの出入りもスマートです。パーツがシンプルなので、手入れも簡単。

保温マグを買ったものの面倒臭くなって、結局は毎日コンビニでコーヒーを買っている・・・なんて方にお勧めですよ。

お次は・・・

無印良品 LEDモバイルライト

真っ暗なブースの中、会場で用意してくれたライトがどうにも暗かったり使いづらかったりすることがあります。そんな時、こんなライトがあれば安心。コンパクトなので持ち運びも苦にならないし、狭いブースの中でも場所を取りません。2段階で明るさ調整もできます。乾電池(単4電池4個)とACアダプター両方で使用可能です。

我が家ではリビングで資料を読む時に手元を照らすのにも使っています。海外出張先のホテルでも重宝しそうです。

iRing スマホリング

通訳交代用タイマーへのこだわりは、過去の記事に書きました。ダイソーのキッチンタイマーをカスタマイズして使っていますが、今日も元気に稼働中です。

このタイマーにはスタンドが付いていません。背面のマグネットにダブルクリップを付けてスタンド代わりにしており、これはこれで我ながらグッドアイデアだと思ってはいるのですが(笑)、最近ふと思いついて持っていたスマホリングを取り付けてみたところ…これが素晴らしいのです。(100円のタイマーに1800円のリングを?というツッコミはご容赦を…笑。)

薄暗いところでは角度によって液晶の文字が見えなくなったりしがちですが、このスマホリングは180度どんな角度にも微調整ができるので、液晶の視認性が劇的に上がりました。スタンドが元々付いているタイマーにも使えるかも?!普段から液晶が見にくいと感じている人はぜひ試してみてくださいね。

「水性ペンで書ける」マスキングテープ

こちらの商品、パッケージの裏に商品名とともに「ありそうでなかった」と書いてあるのですが、

…いや、まさにおっしゃる通り!

通訳ブースにおけるマスキングテープの活用法は過去の記事でご紹介した通りです。それが、どんな筆記具でも文字が書けるようになって、ますます便利になりました。同じ記事で、テープ型の付箋「ポストイット強粘着ロール」もご紹介しているのですが、この商品の登場で、それが必要なくなってしまいそうです。

今回のトリは、こちら。

DAISOのメモスタンド

プログラムやアジェンダをブースの壁や窓に貼って置くと便利ですよね。会議名や講演のタイトル、演者の名前や肩書など、すぐ見えるところに書いてあれば、わざわざ覚える必要もありません。ちなみに、会議が始まってみて、頻出語の中に、さっと口をついて出にくい、つい言いよどんでしまうものがあるなぁ、と思ったら、それらをアジェンダなどの紙の隅っこに太字で大書きしておくと訳出の際の負担が減ります。

プログラムやアジェンダは壁や窓ガラスにマスキングテープで貼ることが多いのですが、ブースの構造によっては窓が遠くにあったりして難しい場合もあります。そんな時、この「メモスタンド」があれば、ちょうど見やすいところに紙を立てておけるので便利です。A4判の紙を3~4枚重ねて立てると最も安定します。

クリップを開く時、折れてしまうんじゃないかと心配になりますが、結構大丈夫です(笑)。ものすごい音がしますので、セッションが始まる前にセットしておくことが重要です。

なければないで困るものではありませんが、あると本当に重宝します。なにせ3個入って100円という安さですから、DAISOに行く機会があればぜひ、チェックしてみてくださいね。

というわけで、今回は目下マイブームの「ブースのお供」をご紹介しました。これらのグッズがみなさんの心強い助っ人となってくれますように!

平山敦子

Atsuko Hirayama

会議通訳者。得意分野は司法、軍事、IT、自動車など。元米国大統領、経済学者など著名人講演の同時通訳も多数。この仕事を目指したきっかけは大学在学中のアルバイト。スポーツイベントのバイリンガルスタッフとして働いていたが、ある日現役のプロ通訳者と同席、その仕事ぶりを目の当たりにし衝撃を受ける。

「私もこんな風になりたい!」とアルバイトに精を出す(?!)うちに、いつしかそれが仕事に。通訳界では知る人ぞ知るガジェットおたく。パフォーマンスを最大化してくれる優れモノの道具を求め日々研究中。