【JIF2024】トム・ガリー「各分野のAI議論から考察する言語プロフェッショナルの未来」
トム・ガリー(Tom Gally)
1957年、米国に生まれる。カリフォルニア大学サンタバーバラ校言語学専攻卒業後、シカゴ大学大学院で言語学と数学の両修士課程を修了。1983年の来日後、日本語の勉強を始める。1986年から2005年までは和英翻訳、英文コピーライティング、辞書編集などを本業にする。著書は『英語のあや』、『英語のアポリア』など。訳書は『名随筆で学ぶ英語表現 寺田寅彦 in English』など。主な辞書は『研究社新和英大辞典』、『研究社英語の数量表現辞典』など。2005年から2023年までは東京大学の常勤教員。現在は、東京大学名誉教授、東京大学グローバル教育センター特任教授。HP:gally.net
各分野のAI議論から考察する言語プロフェッショナルの未来
最先端AIの登場により、通訳、翻訳、言語教育など、言語に関わる多くの職業が転換期を迎えています。本講演では、翻訳と言語教育分野におけるAIの影響に関する議論を中心に概観し、言語関連職全般への示唆を探ります。「AIに仕事を奪われる」という悲観的な見方から、「AIは統計的予測に過ぎず、真の理解はできない」という楽観的な見方まで、様々な意見とその根拠を紹介します。ソフトウェア開発分野での議論にも触れながら、これらの議論から言語のプロフェッショナルがAIとどのように向き合い、自身のキャリアをどのように考えるべきかについての洞察を提供します。AI時代における言語専門家の役割と価値について、参加者の皆様と共に考える機会となれば幸いです。