【JIF2024】「通訳人へのインタビューからみえたベトナム語司法通訳の現状と課題」

TRAN THI MY(チャン・ティ・ミー)

ハノイ国家大学 外国語大学 東洋言語文化学部卒、同大学大学院研究科 修士課程 日本語学専攻修了。東京外国語大学大学院 総合国際学研究科 博士前期課程 日本語教育学専修コース修了、同後期課程 言語文化専攻修了。博士(学術)。

主な論文・著書:「日越間ビジネス通訳におけるベトナム人通訳者の職業規範意識」(2019年、『通訳翻訳研究への招待』第21号、日本通訳翻訳学会)、『レベルアップ 中級ベトナム語』(2024年、三修社)。訳書に、米原万里著『不実な美女か貞淑な醜女か』(2021年、単訳、タインニエン出版社)、小松達也著『通訳の技術』(2021年、単訳、タインニエン出版社)。

フリーランス通訳者として2008年より環境保護をはじめ、化学物質管理、税関業務や建設設計など各種研修から政府要人の会談まで様々な案件に携わってきた。司法通訳人としては、2016 年より東京地方検察庁および東京地方裁判所で通訳を務めている。

通訳人へのインタビューからみえたベトナム語司法通訳の現状と課題

令和4年版の犯罪白書によると、令和3年における被告人通訳事件は、終局人員が4,126人で、通訳言語が34に及んだが、ベトナム語は1,627人(39.4%)と最も多かった。しかし、ベトナム語司法通訳養成システムは整備されておらず、専門的な通訳訓練を受けていない通訳者が極めて多い。また、日本には、政府機関より制定された、法廷通訳をはじめとする司法通訳人に関する倫理規定やガイドラインが存在していない。そのような状況で活躍しているベトナム語司法通訳人へのインタビューからみえたベトナム語司法通訳の現状と課題について取り上げる。

日本通訳フォーラム2024