【JITF2021】ヘレンハルメ美穂「修行時代から現在まで~北欧翻訳事情」
ヘレンハルメ美穂
日本の大学でフランス文学を学んだが、その後フランス留学中に北欧の文化と文学に関心を抱き、スウェーデン語と翻訳を学びはじめる。2006年よりスウェーデン在住。2007年、アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム『制裁』で初めてスウェーデン語の書籍翻訳を手がけ、以来スティーグ・ラーソン『ミレニアム』三部作(共訳)など訳書多数。
修行時代から現在まで~北欧翻訳事情
講演概要日本で出版されている翻訳書を見ると、圧倒的に英語からの翻訳書が多いですが、近年は北欧ミステリや韓国文学の人気もあり、さまざまな言語からの翻訳書を目にする機会が増えてきました。そんな中で、スウェーデン語の書籍を手がける翻訳者として、これまでの経験をお話しします。マイナー言語ならではの苦労はありますが、逆に有利な面や、楽しさ、面白さももちろんあります。
・そもそもスウェーデン語とはどんな言語か
・スウェーデン語の翻訳をするようになった経緯
・翻訳修行について、なにがどのように役立ったか
・スウェーデン語からの翻訳の際にはどんなことが問題になるか
・日本で翻訳出版されているスウェーデン文学について
・マイナー言語の翻訳者が果たす役割と責任
……などのトピックに触れるつもりです。質疑応答の時間もあります。気分転換に英語の世界を少し離れて、ふっと視野が開ける感覚を味わっていただければ幸いです。お気軽にどうぞ。