【JITF2021】渡邉ユカリ「翻訳者になるため、続けるためのヒント」
渡邉ユカリ
頼まれると断り切れず許容量ギリギリまで引き受けてしまう自称お人よし実務翻訳者。メインジャンルは契約書、財務・会計書類などビジネス一般。と言いながら実際は特許と医療関係以外のあらゆるジャンルの英日・日英翻訳を引き受けて今に至る。フリーになるまでに社内翻訳をしていたのは愛知県下の食品会社、自動車部品製造会社の2社。2011年にフリーランスとして開業、2015年に出版翻訳オーディションに合格し初の訳書を刊行。現在までに訳書は3冊。翻訳者をしていると言うと知人から「私も翻訳者になりたいけどどうしたらいいの」と相談を受けることが増え、いっそのこと知っていることは全部ウェブサイトにまとめてしまおうと思い付いて2020年5月に「翻訳者スタートガイド.net」を開設。匿名メッセージサービス「マシュマロ」で翻訳初学者などからの相談にも乗っている。愛知県立大学外国語学部フランス学科卒。
翻訳者になるため、続けるためのヒント
昨年からのコロナ禍の影響もあって在宅でできるフリーランス翻訳者を目指す人が増えています。一般の人にあまりなじみのない翻訳者という仕事。なりたいけどどうしたらいいの、まずは何を勉強してどう動けばいいの、という声をよく聞きます。翻訳者というのはその仕事の性質上、「この学校に入って卒業すれば誰でもすぐ仕事がもらえるようになる」というものではありません。現在、実務翻訳/産業翻訳と呼ばれる分野で活動している翻訳者の方々のバックグラウンドはさまざまです。
このセッションでは、私自身の経験などを通して「何を勉強してどう動けば翻訳者として仕事をスタートさせ、その後も継続的に仕事をもらえるようになるのか」について、そのヒントとなるような情報をお伝えしたいと思います。具体的にはお勧め参考書、翻訳練習法、翻訳支援(CAT)ツール、レートの目安の考え方、トライアル受験のヒントなどについてお話しします。すでに翻訳者として働いていらっしゃる方にはご存じのことばかりで、特に目新しい情報はないかもしれませんが、「翻訳者になりたいけどどうしたらいいの」と聞かれた時の答え方のアイデアとして参考にしていただく機会にしたいとも思っております。