【JITF2022】袖川裕美「はじめての放送通訳~まずは正確な理解から」
袖川裕美
関西外国語大学英米語学科教授。日英同時通訳者。東京外国語大学フランス語学科卒。ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)修士課程修了。1994年より放送通訳(BBCロンドン/東京、NHK・BS、CNN)や会議通訳に従事する。著書の『同時通訳はやめられない』(平凡社新書2016)は朝日新聞・天声人語をはじめ主要紙の書評で取り上げられた。テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ』(2018)に出演し、同時通訳者として密着取材を受けた。また、NHK総合『クイズ! カムカムエヴェリバディ~ラジオと英語と日本人~』(2021)に取材協力。2021年12月には『放送通訳の現場から 難語はこうして突破する』(イカロス出版)を上梓。
はじめての放送通訳~まずは正確な理解から
2022年前半、世界のニュースはロシアによるウクライナ侵攻一色となりました。殺戮と破壊が繰り返されるなか、ウクライナのゼレンスキー大統領の言葉の力に注目が集まりました。日本の国会議員向けに行われた演説にも、同時通訳(ウクライナ語→日本語)がつき、話題になりましたね。有事で放送通訳者はフル回転です。私も大学で教えるかたわら、合間を縫って放送通訳をしています。
今回のワークショップでは、放送通訳者には何が求められるのかについて、①原点となる英文理解 ②国際問題の背景知識 ③旬の英語へのアプローチの3つの点から、学んでいきたいと思います。
具体的には、BBC World NewsのUnspun World with John Simpsonという盤組を使って(ウクライナ情勢を取り上げる予定)、英語の聞き取り(hearing & dictation)や訳出を行います。また、自著の『放送通訳の現場から 難語はこうして突破する』(イカロス出版)をベースに、旬の英語へのアプローチと、そこから垣間見える世界についてもお話ししたいと思います。
▼参加者が用意するもの
ワークショップの仕上げに、教材として使ったUnspun Worldの同時通訳を予定しています。その際は、遠隔参加用のpc以外に、もう一つの音源としてスマホ等(+イヤフォン)が必要になります。
※毎週水曜開催(8月3日~24日)、18:00-20:00 JST