【第16回】通訳者・翻訳者の子育て「双子のバイリンガル教育(前編)」
(執筆:通訳者 平松里英)
同じ環境でも双子で違いが浮き彫りに
わが家の子どもは日本で生まれました。男女の二卵性双生児で、所謂「ゆとり世代」のど真ん中です。できるだけ英語で生活する場を設けようと、毎週、国際結婚した妻たちや夫の関係で日本に駐在している外国人のママたちとが集まって、当番制で子どもたちに英語で読み聞かせをしたり、遊ばせたりするプレイグループに出入りしていました。
保育園に入るまでは、家庭では英語で話しかけ、外では日本語、と両言語が飛び交う環境でしたから、「多言語環境の子どもは発語が遅い」と言われるとおり、2人ともことばを発するのはやや遅めでした。2人のうちでは、娘のほうが先でした。反省点として、読み聞かせでは失敗しました。男女の双子だったからでしょうが、2人で同時に全く異なる本を選んできて、自分の順番が先でないとむくれてしまうのでうまくいかなかったのです。親としての力不足を思い知らされました。もっと効果的なやり方もあったもあったのでしょうが…。