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【第16回】手話通訳士への道「手話通訳士(者)の仕事を考えてみます Vol.3」

第14回、15回は、聞こえること、音声言語が前提の社会で生きるろう者・手話言語を通じて未熟さについて考えてみました。 全日本ろうあ連盟出版局の「新しい聴覚障害者像を求めて」のP314と、故市川恵美子さんの「手話通訳のあり方・動き方」P38に、このことが的確に表されている箇所があったので補強する意味で紹介します。 先ず「新しい聴覚障害者像を求めて」からです。 12歳の時失聴した、...

保護中: 【第1回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「翻訳家は何を目指すべきか」

今回から「こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ」というタイトルで連載させていただくことになり大喜びしている宮崎伸治です。え? 宮崎伸治? もしかして…と思い当たる方もおられるかもしれませんが、そう、私はつい先日まで「翻訳家ありのまま」を40回にわたり連載をさせていただいておりました。 同連載では“翻訳そのものの苦労”ではなく、“翻訳以外の苦労”について語ってきたわけですが、それもそのはず、...

保護中: 【第46回】放送通訳の世界「自分のチカラでケアしたい」

【会員限定コンテンツ】 どのような仕事であれ、その業務特有の「副作用」があります。たとえばスポーツ選手であればケガは付き物ですし、ピアニストは腱鞘炎に見舞われたりします。カウンセラーの場合、クライアントの話に共感して疲労することもあると聞きます。 では放送通訳者はどうでしょうか?私は20年以上、この仕事を続けており、いつもやりがいと使命感を抱いて臨むようにしてきました。また、ニュース...

【第17回】通訳なんでも質問箱「現場での立ち振る舞いについて」

「通訳なんでも質問箱」は、日本会議通訳者協会に届いた質問に対して、認定会員の岩瀬和美と山本みどり(プラスたまに特別ゲスト)が不定期で、回答内容を事前共有せずに答えるという企画です。通訳関係の質問/お悩みがある方はぜひこちらからメールを。匿名で構いません。 Q.通訳者の派遣コーディネーターをしており、現場にも出ている者です。下記のような場面では、通訳者としてはどう対応すれば良いのでしょうか?...

保護中: 【第14回】あの通訳研究って、実際どうなの?「Lost in Translation ― 本当に意味が失われるの?」

【会員限定コンテンツ】 暑い暑い夏が日本を覆っていますが、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。近年登場した線状降水帯という言葉もすっかり定着するような気候になり、台風の影響や豪雨で被害が出ている地域の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。国連のグテーレス事務総長も、「地球沸騰化だ」と危機感を露わにしており、世界全体での対策が求められています。 さて、そんな暑い?熱い?日々...

【第15回】手話通訳士への道「手話通訳士(者)の仕事を考えてみます Vol.2」

前回は、聞こえること、そして音声言語が前提の社会で暮らすろう者の通訳に対する認識、そのことをふまえた手話通訳士(者)の動き方、仕事のあり方・やり方、そして通訳を通じての人間育ちについて触れてみました。 多くのろう者は「通訳はお願いして」用意できるものと考えているようです。 実際のろう者の認識からすると、人権施策とは程遠い状況にあると考えているのは私だけではないと思います。 私が...

保護中: 【第5回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「~debunk~」

【会員限定コンテンツ】 「通訳の仕事をしていて、『業界あるある』ってありますか?」 先日、学生から出た質問です。うーん、色々思いつきますよねえ。たとえば、 「つい何でも調べたくなってしまう。気になるとすぐ検索」 「不明単語が出ると宝物を掘り当てた気分になり、意味調べに勤しむ」 「日ごろ『他者』のことばを通訳しているので、プライベートになると『自分語り』で饒舌にな...

保護中: 【第10回】日米同盟:防衛協定からグローバルパートナーシップへの道のり「バイデン政権時代の日米同盟:パワーポリティクスの復活」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、戦後の対日講和から1990年代まで10年間ごとに整理し、2000年以降は各米大統領の政権ごとに日米同盟がどのように変化したか、そして、今後インド太平洋地域が地政学的に最も重要な地域となる中で、日米同盟が地域の平和と安定に貢献するための課題や日本を取り巻く多国間関係を紹介する。 今回は、ジョー・バイデン大統領と菅・岸田政権との関係とロシア・ウクライナ戦...

保護中: 【第24回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

第六章 銀行の通訳時代 ― 1980~1990 日中経済界の蜜月時代 1980年の春、四年間の北京暮らしを終え一家で帰国して間もなく、ひょんなことから中国の知人を介して東洋信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に紹介され、勤務することになった。 「銀行?勤まるのかしら…」、どうせ腰掛けで、早々に辞めるのではと思ったわたしだったが、なんと十年も居座ってしまったのである。 わたしの...

【第23回】柴原早苗の通訳ライフハックス!「自分の思いを育む~書くことを通じて~」

通訳の仕事をしていると、さまざまなトピックに触れられますよね。私自身、この業務がなければおそらく出会わなかったであろう分野がたくさんあります。医学、最先端技術、国際政治、ノーベル賞、大統領選挙などなど数知れず。仕事のたびに猛予習をして臨む、そしてその世界の著名な方々のお話を訳させていただく。本当にありがたい職業だと思っています。 こうして多様な考えや価値観に触れられるのは恩恵です。でも、私...

【第14回】手話通訳士への道「手話通訳士(者)の仕事を考えてみます」

前回、「コロナ禍の手話通訳士(者)の仕事について」一般社団法人日本手話通訳士協会副会長の高井洋さんから課題となった点について報告していただきました。 コロナ禍、社会活動の制限により手話通訳依頼が激減し、手話通訳事業の存立さえ危ぶまれる状況が生まれ、手話言語通訳人材、手話通訳士(者)の身分保障などの課題も浮き彫りになったとの報告でした。 社会活動の制限は、手話言語通訳派遣事業所の存立が...

保護中: 【第40回(最終回)】翻訳家ありのまま「テレビ出演で知った“どす黒い闇”」

2022年2月某日、某テレビ局からテレビ出演の依頼が来た。40分番組のメインゲストで出てくれないかという。ウッソー、私がテレビに? でも本当だった。じつは正月明けあたりから、なぜだか知らないが自分がテレビに出る予感がしていたのだが、それがまさか現実のものになるとは。これぞクオンタムリープだ! わっはっはっはっ、これでいいのだ。 まあテレビといっても地上波ではなくネットテレビではある。でもい...

【第3回】通訳留学奮闘記~梨花女子大学校通訳翻訳大学院編~「通大1年生、第1学期の1週間」

34歳でハングル文字から韓国語学習をスタートさせ40歳を目前に韓国の通訳翻訳大学院(=通大)に入学した私が、「通訳のための海外留学」のリアルな実態をお届けします。 今回は、学期中における私個人の「平均的な1週間の過ごしかた」についてです。 課題に始まり、課題で終わる 結論から言いますと、学期中の生活=課題に追われる生活、です。 常に膨大な量の課題に追われています。奇跡的に...

【第16回】通訳なんでも質問箱「通訳現場での緊張」

「通訳なんでも質問箱」は、日本会議通訳者協会に届いた質問に対して、認定会員の岩瀬和美と山本みどり(プラスたまに特別ゲスト)が不定期で、回答内容を事前共有せずに答えるという企画です。通訳関係の質問/お悩みがある方はぜひこちらからメールを。匿名で構いません。 Q. 通訳業務に携わり15年も経つのに、今も現場でとても緊張します。遠隔通訳、特に自分以外にも当該外国語を解する人が複数いる場面では緊張...

保護中: 【第8回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『ザリガニの鳴くところ』

【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2022年は映画館で190本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第8回の作品は全世界で累計1500万部を売り上げたミステリー小説...

保護中: 【第4回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「~balance the budget~」

【会員限定コンテンツ】 放送通訳の仕事を始めてから一番気にかけているのは、「必要以上の無音状態を作らないこと=放送事故」です。放送事故は放送局によって定義が異なるようですが、ラジオの場合、無音状態が「5秒、13秒、20秒」続くと放送事故だそうで、総務省に報告の義務があるのだとか。大ごとになりますので、テレビの同時通訳もやはり気を付けなければいけません。 となると、いかに無音状態を回避...

保護中: 【第23回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

「小休止」のフィナーレ ところで息子はやがて通いなれた西頤小学校を卒業し、近くの名門校人民大学付属中学へ入学。「外国人村」の仲間、アンディーくん(注)やタイホワくんもみんな一緒だった。ただ、これは「推薦入学」によって入れていただいただけで、熾烈な受験戦争に打ち勝って入学したのではない。中学生になってからは宿題も増えたとみえて、夜12時頃まで机に向かう日々だった。 注:いまでは中国語を...

保護中: 【第39回】翻訳家ありのまま「すぐにできるはずの打ち合わせを何ヶ月延期するんだよ!」

出版業界はスケジュール変更などザラにあるが、打ち合わせ日程をずるずると延期されるとどんなにやる気が喪失するか、その実例をお話ししたい(これは前回の続きである)。 「出版できるか否か検討するからA氏の本を貸してほしい」と頼まれたのでA氏の本を6冊ほどH社に送ったところ、翌日編集者からメールが来た。「社長が面白そうねと言っていました」とは書かれてあったが、まだ出版決定というわけではない。翻訳は...

保護中: 【第9回】日米同盟:防衛協定からグローバルパートナーシップへの道のり「トランプ政権時代の日米同盟:不確実性との格闘」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、戦後の対日講和から1990年代まで10年間ごとに整理し、2000年以降は各米大統領の政権ごとに日米同盟がどのように変化したか、そして、今後インド太平洋地域が地政学的に最も重要な地域となる中で、日米同盟が地域の平和と安定に貢献するための課題や日本を取り巻く多国間関係を紹介する。 今回は、ドナルド・トランプ大統領と安倍政権との関係と対中政策での一致、対北...

保護中: 【第22回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

毛沢東主席逝去 1976年9月9日、毛主席が亡くなり、息子は学校で“伟大的领袖毛主席逝世了”(偉大な指導者毛主席が亡くなった)という表題の作文を書いた。多分やさしいご学友に助けられながら中国語で書いたのだと思うが本人に翻訳させたら次のような文章だった。「ぼくはさいしょ労働から帰るときに農家のいろいろな所から、でっかいラジオの音がひびいたのでなんだろうと思って立っていた。みんなせいれつしてい...

保護中: 【第38回】翻訳家ありのまま「そんなに売れている本の真似がしたいわけ?」

打ち合わせするはずだった予定がずるずると延ばされると、(本当にこの編集者、この本出したがっているの? 本当は出すのを止めたいんじゃないの?)とだんだんやる気が失せてくる。今回は、打ち合わせを延期されるたびにやる気がどんどん失せていき、やっとのことで行なった打ち合わせの席で私が失言を吐いてしまった結果、出版自体がパーになってしまった失敗談をお話ししよう。同じような扱いを受けている著訳者も多いと思う...

【第15回】通訳なんでも質問箱「勉強時間の捻出」

「通訳なんでも質問箱」は、日本会議通訳者協会に届いた質問に対して、認定会員の岩瀬和美と山本みどり(プラスたまに特別ゲスト)が不定期で、回答内容を事前共有せずに答えるという企画です。通訳関係の質問/お悩みがある方はぜひこちらからメールを。匿名で構いません。 Q.Sと申します。勉強時間についての質問です。よく通訳者はずっと勉強を続けることが大切、勉強する人は能力がのびるといいますが、皆さんどの...

保護中: 【第3回】安全保障と防衛の日英通訳「日本の護衛艦 ―イージス艦と海洋安全保障」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、日本の安全保障政策や防衛体制をまとめながら、防衛関連の日英通訳をする上で知るべき用語などを紹介していきます。今回は周辺海域や海上交通の安全を担う日本の艦船について見ていきたいと思います。 日本の護衛艦 空の安全を守る上では、航空自衛隊が警察と防衛の両方の役割を担っていますが、海の安全においては、平時は海の警察である海上保安庁の巡視船などが活動し...

保護中: 【第45回】放送通訳の世界「悩ませ単語」

【会員限定コンテンツ】 ロンドンのBBCで放送通訳デビューをしたのが1998年。計算するとかれこれ25年間、この仕事に携わっていることになります。その間、様々な出来事が世界を駆け巡りました。順不同ですが思い出すニュースと言えば、エリザベス皇太后葬儀、クリントン元大統領とモニカ・ルインスキーさん事件、9・11事件、イラク戦争、東ティモール独立、トランプ政権誕生などなど。本当に多くの出来事があ...

【第13回】手話通訳士への道「 コロナ禍 手話言語通訳者の仕事がどう変わったか 」

2023年5月、新型コロナウイルス感染症の位置づけが、いわゆる2類相当から5類感染症に変更となりました。 そこで、「コロナ禍の手話言語通訳者の仕事について」一般社団法人日本手話通訳士協会副会長の高井洋さんに課題となったことを中心に振り返ってもらいましたので紹介します。 *** 一般社団法人日本手話通訳士協会 副会長 高井洋 今回、川根さんからコロナ禍での手話通訳者、...

保護中: 【第21回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

子育てと仕事と  小売り部の「売れ残り」の野菜売り場にはいささかがっかりしたが、こと子どもに関しては、プラス面がグーンと跳ね上がり、安心材料が増えた。  友誼賓館の庭園で 息子は中国語がわからず、初めの三か月ほどわたしにべったりくっついていたが、その後は「外国人村」の子どもたちとすっかりなじんで仲良くなった。同い年のアメリカ人のアンディーくん、タイ人のタイホアくん、日本人で年下...

保護中: 【第37回】翻訳家ありのまま「30分以内に弁護士をぎゃふんと言わせてやった」

G出版からの依頼で翻訳を仕上げたのに勝手に出版を中止にされ、調停も不調にされたので訴状を出したわけだが、驚くことに「出版契約は成立していなかった」という答弁書が返ってきた。え、初版印税も払っているのに「出版契約は成立していなかった」って、そんな主張が通るとでも思っているの? 契約は諾成契約と要物契約に分けられる。口約束だけで成立するものを諾成契約といい、物の引き渡しが必要なのが要物契約だ。...

保護中: 【第8回】日米同盟:防衛協定からグローバルパートナーシップへの道のり「オバマ政権時代の日米同盟:遅きに失したアジアへの回帰」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、戦後の対日講和から1990年代まで10年間ごとに整理し、2000年以降は各米大統領の政権ごとに日米同盟がどのように変化したか、そして、今後インド太平洋地域が地政学的に最も重要な地域となる中で、日米同盟が地域の平和と安定に貢献するための課題や日本を取り巻く多国間関係を紹介する。 今回は、バラク・オバマ大統領と短命に終わった日本の民主党政権の各首相、そし...

【第3回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「”State’s largest employer”」

アメリカ大統領選挙は4年に一回おこなわれます。実施年はオリンピックと同じ。放送通訳者にとって、その年の夏は五輪関連のニュースが増え、秋になると大統領選たけなわということになります。 しかし、大統領選挙は投票日のある11月「だけ」ではありません。実はその数年前から戦いは始まっているのです。2020年の「トランプ対バイデン」の時も、ずいぶん前から「指名候補、予備選挙、選挙人団、党員集会」といっ...

保護中: 【第10回】シリコンバレー徒然通訳テクノロジーだより「Zoom RSI 応用編」

【会員限定コンテンツ】 皆さんお元気でいらっしゃいますでしょうか。先日運転中に聴いていたラジオから、年配のカウンセラーと若者が話しているトーク番組が流れてきました。その若者が「マジでヨロだ」「結局ヨロだし好きなことをしなくちゃ」などと数回「ヨロ」と言ったところで、カウンセラーが「君がさっきから言ってる『ヨロ』って何のことだい?」と質問しました。私も疑問に思っていたのですが、その答えは “Y...