現役通訳者のリレー・コラム, Page 3

【第5回】現役通訳者のリレー・コラム「アメリカの大学院の通訳訓練法」

(執筆・佐藤梓) 「通訳者になるためにどんな勉強をしたのですか?」 私がMIIS(モントレー国際大学院・現ミドルベリー国際大学院)というアメリカの海沿いの美しい町、モントレーにある大学院で通訳を勉強していた、という話をすると、通訳志望の方だけではなく、お客様からもこの質問をされることが度々あります。そんなときには、「企業秘密です」と笑顔でお答えするのが常なのですが、決して出し惜しみをし...

【第4回】現役通訳者のリレー・コラム「沖縄の通訳現場から」

(執筆・玉城弘子) 今回、通訳リレーを依頼されている通訳者の中で、私が唯一の地方在住者ということですので、私からは地方の通訳事情について書いてみることにします。た だ、一口に地方といっても各地それぞれ事情が異なるでしょうから、あくまでも私が住んでいる沖縄の状況ということになりますが、大都市から離れた場所には 何らかの共通点があるかもしれませんので、首都圏以外の状況を知りたいという人にとって参...

【第3回】現役通訳者のリレー・コラム「オーストラリアの通訳現場から」

(執筆・エバレット千尋) バリバリバリ・・・。真冬といえども日本にいるほど身体の芯から冷えるような感覚のないメルボルンで久々に聞いたこの音。「曇り時々雨。突風に注 意」の天気予報を信じ、珍しく自動車で今日の現場に向かおうとすると、フロントガラスが凍りついていました。オーストラリアの大都市はどこもそうなのです が、朝の道路状況は刻一刻と変わります。 今日の仕事は王道の9時開始。その上シテ...

【第2回】現役通訳者のリレー・コラム「IR通訳とテニス」

(執筆・丹埜段) 私は通訳者として、少し変わった育ち方をしてきました。 10年間のサラリーマン生活を経て、通訳者に転向しました。通訳学校に行きはしましたが、たった半年。しかも、生来の飽きっぽさも手 伝って、その半年間すらあまり熱心に通っていません。大手通訳エージェントへの登録をモタモタと進めている内にたまたま縁があってインハウス通訳者になり ました。自身がエージェントとしての顔を持った...

【第1回】現役通訳者のリレー・コラム「フリーランス通訳者への転身」

(執筆・大竹純子) 私が最初にフリーランスという仕事を身近に意識したのは、この“翻訳・通訳のトビラ”でも紹介している、日本翻訳者協会(JAT: Japan Association of Translators)主催プロジェクトの運営委員になった時です。最初の顔合わせで会った他の委員は、ほぼ全員がフリーの通訳者・翻訳者の方々ばか り。会社員人生を送ってきた私には、会社員の知り合いしかおらず、フ...