保護中: 【第19回】翻訳家ありのまま「イギリスで翻訳の仕事にありつけたものの…」
“一流”と言われる企業を自ら希望退職し、社長がいう“無名の”大学院に留学するというのは、社長に言わせれば「意味がない」ことだし、同僚に言わせれば「もったいない」ことではあった。しかし30歳手前になっていた私にとって、その時期を逃せば一生後悔することになるという切迫感があった。出版翻訳家だけでなく同時通訳者にも憧れがあったので、1年でも早く留学してネイティブに近い発音を身に付けたかったからである。...