井上龍太郎

【第16回】駆け出しのころ「あの甘酸っぱさ、あの出会い、終わった瞬間のあの感覚」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 堀江貴文氏のスピーチが会場でこだましています。ブースに一緒に入っている先輩通訳者が堀江氏の通訳をしています。次のスピーカーは自分が通訳する番です。心臓の鼓動がドクンドクンと耳に響きます。手には大量の汗。堀江...